どんぐりおじさんの<人間関係論>

教育学を中心に、人間関係論やコミュニケーション論などに関する私案を、いろいろ書いています

「人間の壁」(石川達三)と教育(第1回)。

「人間の壁」(石川達三)と教育(第1回)。


                                

この頃、「人間の壁」(石川達三)を僕は読んでいます。


この本は、真摯な「教育論」を追求しています。
真の教育とは、何か?
真の教師の人格とは、何か?
真の教育を追及する時に、教師の前に立ちはだかる壁とは何か?
・・・・・・。


今回は、ふたりの教師(沢田先生と一条先生)の人格、人間性、教育観を述べた部分を抜粋し、これをお読みくださる教師の皆さんやご家庭の皆さんに役立てて頂きたいと思い立ちました。


以下、抜粋です。
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一条先生は才気煥発で、巧みに生徒たちの興味をよびおこし、先回りして生徒の心を読み、振幅のひろい授業のすすめ方で、あかせずに面白く、生徒たちをひきずって行く。いわば技術主義の教育者であった。・・・・・。


沢田先生のやり方はかなり違っているらしい。一条先生は子供たちをひきずって行く。引きずられるあいだは、子供たちは素直に歩いてくる。引きずる力がなくなった時、子供たちはどっちへ歩いていいか解らなくなる。
沢田先生は生徒をひきずるのではない。急がずに、生徒と並んで歩いて行く。四つ角にくると生徒たちと一緒になって考える。生徒は自分の能力によって考え、方針を立てて、再び歩みはじめる。やがて生徒たちは、自分の能力に自信を持ち、自分の行動にみずから責任をもつ。
一条先生のAクラスには自主性がとぼしいが、沢田先生のCクラスには自主性と自立性があるらしい。それは学習以外のものだった。・・・
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さて、これをお読みになった教師やご家庭の皆さん。
あなたの生徒やお子さんに対する人間としての姿勢は、どのようなものでしょうか?
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   どんぐりおじさん

             

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