どんぐりおじさんの<人間関係論>

教育学を中心に、人間関係論やコミュニケーション論などに関する私案を、いろいろ書いています

先生のための<ひとこと集>(第11回)

  先生のための<ひとこと集>(第11回)                   

ひとこと ⑪ 感受性(感性。センシィティビティ)とは?
教育にあたって、 感受性(感性)とは何か、を正確に理解することは、きわめて重要です。
なぜ、そんなに重要なのかは、話しが進むにつれて、きっと理解して頂けるでしょう!

さー、感受性(感性)について、いろんな角度から、ひとつ、ひとつ、研究して行きましょう!



(1)一般に、人間は、自分の<5個の感覚器官(5感)>(嗅覚、聴覚、視角、触覚、味覚)によって、<何かを感じ取る>と言われています。
その能力が、感受性(感性。センシィティビティ)です。



(2)しかし、この一般説は、正しいでしょうか?
私達が、現実をよく観察するならば、この一般説(五感説)では、不足している事が解ります。
実際には、<5個の感覚器官(5感)>の他に、まだ、感覚器官があるのです。
それは、<心>です。
<心>は、6個目の感覚器官なのです。


6個目の感覚器官は、人間の<心>が感じているコトバを意識し、感じ取る能力を持っているのです。
私は、私の6感説(仮説)を強く主張したいと思います。
なぜなら、<教師の人間形成>と<生徒の人間形成>を目指すためには、6感説(仮説)と言う概念が、きわめて重要だからです。



田中先生の<心>は、自分の<心>と言う<感覚器官の働き>によって、対話の中で、次の二つの事を感じ取ることが出来るのです。
(1)田中先生自身の<心>。
(2)対面している<生徒の心>。


田中先生「今、私は、怒っている」。「目の前にいる、佐藤君は、悲しんでいる」。


田中先生の場合と同じように、佐藤君の<心>は、次のように感じているのです。
佐藤君「今、先生は、怒っている」。「今、僕は、悲しんでいる」。





(3)<心>について。
前にも述べたことですが、
<心>とは、<感情>と<願い>の、ふたつです。
<心>=<感情(気持ち)>+<願い>


<感情(気持ち)>=喜、怒、哀、楽、憎、怨、厭、好き、・・・。


<願い>=<したい、したくない>。<して欲しい、して欲しくない>。



<心>は、一瞬、一瞬、湧き上がっては、アッと言う間に消えて行きます。
絶えず、動き行く、川の流れのようです。
絶えず、湧いては消えて行く泉のようです。


<心>が、一瞬、一瞬、の出来事である事を、しっかりと認識している事は非常に重要です。


<心>は、<現在>の出来事なのです。
<心>は、「昨日、こうだった」、「明日、こうなるだろう」などとは、関係がないのです。




(4)<心>の価値について。
(4-1)<心>の交流が、可能となる。
<心>の交流とは、<ひとりの先生>と<一人の生徒>が対話している時、お互いが、自分の<心>を感じ、共感し、言葉で、表情で、伝え合うことです。
共感とは、お互いに、喜び合い、お互いに、悲しみ会うことです。


田中先生「嬉しいね!」
佐藤君「うん、嬉しい!」



(4-2)生徒の人間形成に役立つ。
教育の目的は、生徒の人間形成である、と私は考えています。
すべての教育者が、そうあって欲しい、と切望しています。
生徒の人間形成は、<心>の交流が実行された時のみ、可能となるのではないでしょうか?
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  どんぐりおじさん
          (教育心理研究者。教育カウンセラー)


               

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