どんぐりおじさんの<人間関係論>

教育学を中心に、人間関係論やコミュニケーション論などに関する私案を、いろいろ書いています

先生のための<ひとこと集>(第9回)

先生のための<ひとこと集>(第9回)

                              

ひとこと ⑨ 生徒の人間形成に役立つ対話とは?
ひとつの発言は、次の、二つの意味を、同時に、含んでいます。
(1)第一の意味。
発言の、<言葉に表現されている内容、そのもの>。


(2)第二の意味。
発言の中に含まれている、発言者の<心>。

<心>とは、<感情>と<願い>の、ふたつです。


<心>=<感情(気持ち)>+<願い>


<感情(気持ち)>=喜、怒、哀、楽、憎、怨、厭、好き、・・・


<願い>=したい、したくない。




生徒の人間形成に役立つ対話とは、先生と生徒の間に、<心の交流>が存在している対話の事です。
それには、先生が、生徒の<心>を感じていなければなりません。

例(1)
佐藤君「僕、遅刻しました」(朝の会が始っている教室に入ってきて、悲しげに言いました)。
田中先生「遅刻しちゃ、ダメじゃないか!」(怒り)。




例(2)
佐藤君「僕、遅刻しました」(朝の会が始っている教室に入ってきて、悲しげに言いました)。
小林先生「あー、遅刻したね」(優しく、静かに)。



このふたつの例を見てみましょう。
一方の対話には、<心の交流>が存在し、
もう一方には<心の交流>が存在しません。


一方の対話は、生徒の人間形成に役立つ対話であり、
もう一方の対話は、生徒の人間形成に役立たない対話です。


一方の先生は、生徒の<心>を感じており、
もう一方の先生は、生徒の<心>を感じていません。
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どんぐりおじさん
     
(教育心理研究者。教育カウンセラー)


            

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