どんぐりおじさんの<人間関係論>

教育学を中心に、人間関係論やコミュニケーション論などに関する私案を、いろいろ書いています

教育と支配(第5回)


     教育と支配(第5回)


  



<支配>とは、ある人間が、他の人間を、自分の思い通りに動かそうとする傲慢な、非人間的な権力欲です!


<支配>は、人間の自由な行動の前に立ちはだかる<壁>となるのです!


教育(学校教育、家庭教育)の世界にも、いくつもの<支配>があり、<壁>があり、本来の教育を妨害しています。



今回は、親による<支配>を取り上げます。


(3)親が子供を支配する。
こんなことが、本当にあるのでしょうか?
人間として対等なはずの、親と子供の間に、こんなことが本当にあるのでしょうか?
あなたは、どう思われるでしょうか?
この支配には、ネガティブな場合と、ポジティブな場合があります。



(3-1)ネガティブな支配。
この支配は、ネガティブ感情が生徒に表現されます。
ネガティブな感情とは、怒り、不満などのことです。


親は、子供を怒ったり、文句を言ったり、お説教をしたりします。
「どうして、遊びに行く前に宿題をやらないんだ!」
「友達とケンカをしちゃ、ダメじゃないの!」

「どうして、ママの言う事をきかないの!」

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さて、親のこのようなネガティブな気持ちは、どこから生まれてくるのでしょうか?
親が子供を<自分の思い通りに動かしたい>という支配欲、権力欲から生まれて来るのです。
さらに探求すれば、このような支配欲、権力欲の根元には、おもに誤まった道徳心(「こう言う時は、こうすべきである」)が存在していると考えられます。


他人を<自分の思い通りに動かしたい>という支配欲、権力欲は、すべての人間の心に存在しています。この事実が、良いことか、悪いことか、を問題にしても無意味です。
重要なのは、自分の心に、支配欲、権力欲があることを自覚していることです。
自覚していれば、この欲望をコントロールすることが出来るからです。


すぐカッとなって怒る人は、この欲望を自覚していないのです。だから、この欲望をコントロールすることが出来ないのです。



ご家族の皆さん。
次回は、ポジティブな支配を、皆さんと一緒に研究したいと思います。
これは、どのようなものでしょうか?
コメントを心待ちにしています!

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     どんぐりおじさん
 
 (教育心理研究者。教育カウンセラー)


           

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