どんぐりおじさんの<人間関係論>

教育学を中心に、人間関係論やコミュニケーション論などに関する私案を、いろいろ書いています

田中先生「あなた(生徒)の好きにしなさい」             田中先生「あなた(生徒)の好きにしなさい」  (第5回)                            

田中先生「あなた(生徒)の好きにしなさい」
                          (第5回)                    

田中先生「あなた(生徒)の好きにしなさい!」。
これは、田中先生の心の中にある理想の教育観なのです。
「出来れば、生徒たちに、こう言ってやりたいな」と常ずね思っているのです。


田中先生「教育の目的は(教師の役割は)、生徒の人間形成以外にはありません。
このことが、私なりにハッキリしたのです。
次に私は考えました。
『わたしが、生徒の人間形成を促進するには、私はどのように生徒に接したら良いのだろうか』と。


「なるほど! 論理に適った適切な考え方だ、と僕は思います」


田中先生「生徒の人間形成は、規制、しばりの中では、不可能です。生徒の人間形成は、
これとは反対の自由な雰囲気の中でしか、育成されない事は経験が物語っています。」


「ここまでは、僕も依存がありません。では、自由な雰囲気は、だれが、どの様に作り出せばよいのでしょうか?」


田中先生「自由な雰囲気は、私が生徒に向って『あなたの好きにしなさい』と言えた
時に、100%の自由を生徒に与えた事になると考えるのですが、いかがでしょうか?」


「僕も同感です。 しかし、あなたの考えは言ってみれば、あなたの理想的教育論です。多くの規制がある学校の中で、果たして実行が出来るのでしょうか?  僕が、あなたの理想的教育論に反対している、と誤解しないで下さい。僕が懸念しているのは、あなたの理想的教育論が、実際に生徒との間で、実行していけるかどうか、と言うことなのです。いかがでしょうか?」 (つづく) 
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ここまでが、第4回です。
これからが、第5回です。


田中先生「あなたの懸念は最もです。私も実際には、いつでも生徒に「好きにしなさい」と言っているわけではありません。


この記事の始めに私は次の様に書きました。
「出来れば、生徒たちに、こう言ってやりたいな」と常ずね思っているのです。
これは、私の願いなのです。心がけなのです。


このような気持ちで生徒と接する事は、自分としては、きっと生徒との関係を温かくして、自由な雰囲気を作り出すと思っているのです。
そうすれば、私の教育の目的である<生徒の人間形成>を促進することが出来ると考えているのです。
私にとって大切な事は、生徒に「自分の好きにしなさい」と<言うこと>ではなく、「あなたの好きにしていいんだよ!」と<言う気持ち>で生徒たちと接する事なのです。いかがでしょうか?」


「田中先生の言われることがよくわかり、僕の疑問はなくなりました。僕は、あなたの教育観に共感し同感しました! これからもがんばって、生徒を幸福な人間に育てて欲しいと強く思います。すばらしいお話し合いが出来て有りがたく思っています」。
(おわり)
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       どんぐりおじさん
       (教育心理研究者。教育カウンセラー)


           

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