どんぐりおじさんの<人間関係論>

教育学を中心に、人間関係論やコミュニケーション論などに関する私案を、いろいろ書いています

道徳教育とは、何か! (第一回)

         道徳教育とは、何か! (第一回)


                  


(1)道徳とは、何か?
道徳教育とは、何か?
これを解明するには、まず、次の二つを解明しなければなりません。
① 道徳とは、何か?
② 教育とは、何か?


今回は、道徳とは、何か? を考えます。


まず、指導要領に示されている徳目を、いくつか見てみましょう。
国を愛する人間を育てなさい。
誠実で、正直な人間を育てなさい。


これらの文は、どのような道徳観を意味しているのでしょうか?
それは、つぎのことを意味しているのです。
国を愛する生徒を育てなさい。 ⇒ 国を愛することは、<善>である。= 国を愛さないことは、<悪>である。 


誠実で、正直な生徒を育てなさい。 ⇒ 誠実で、正直な行為は、<善>である。= 誠実で、正直でない行為は、<悪>である。


要するに、文章表現は、変わっても、これらの徳目の意味は、<絶対命令>なのです。
ですから、生徒の行為、行動の選択肢は、<ただ、一つしか、ない>のです!!
生徒の行為、行動に、<選択の自由>は、あり得ません!!


一般には「道徳観は、<善>・<悪>、二つの選択肢がある」とよく言われているようですが、この考え方は錯覚です。虚偽です。誤りです。


実際は、道徳観の選択肢は<ふたつに、ひとつ>では、ありません。
ひとつ、だけ>です。


何者かが「生徒は、いつでも、どこでも、・・・しなさい!」と、<絶対命令>を出しているのです。


何者かが「生徒は、いつでも、どこでも、・・・しては、いけません!」と、<絶対禁止命令>を出しているのです。 


道徳は、生徒の行為を縛る<鉄の鎖>なのです!(つづく)
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         どんぐりおじさん。教育心理研究者。



             

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