どんぐりおじさんの<人間関係論>

教育学を中心に、人間関係論やコミュニケーション論などに関する私案を、いろいろ書いています

夜の鶴

         夜の鶴


          


母鶴の背に、ヒナがいる。
「母鶴は、寒い夜は、ヒナを羽根の下で温める」と言う。


石川達三「夜の鶴」に、次のような素晴らしい文がつずられている。私は、感動した。これこそが、真の家庭教育を語っていると思った。


すべての先生方、ご家庭の方に、石川達三「夜の鶴」をお読み頂きたいと思います。
この抜粋の場面は、家庭ですが、この精神は学校教育でも同じであるに違いない、と私は思います。
この抜粋が、あなたが全文をお読みになる動機となることを強く願っています。


以下、抜粋です。
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二階には四つの部屋があって、三人の子供たちの三つの部屋が並んでおり、一番奥に私の勉強部屋がある。夜になるとこの四つの部屋に四つの灯がともり、みんなが思い思いの勉強をしている。静かな、良い時間です。一番奥の部屋で父も勉強をしているということが、自室にこもっている子供達に対して、一つの緊張を与えている。まるで学校の寄宿舎みたいです。この寄宿舎のなかで、ひとりひとりが独立の人格を育て、個人主義と自由主義との根を培っている。彼らはそういう風に親から仕向けられている事を、知っては居ない。理窟でもって説教されたこともない。これは環境による教育と言うものではないでしょうか。
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                  どんぐりおじさん
                      (教育心理研究者。教育カウンセラー



                                         

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