教育新聞(第20号)・・・後半
今号、<後半>は、<前半・図表>の解説です。<前半・図表>をご覧になりながら、お読み頂きたいと思います。
人格養成のための<新・教育学>
=対話による、生徒中心の教育=
<生徒の人格養成>の実践
=その具体的方法=
<対話の場>における「先生の発言・態度」
解説
(1)<気持>とは
瞬間、瞬間に、心に湧き上がってくる感情です。実に多くの感情が、つぎつぎ と、泉のように湧き上がり、そして消えて行きます。喜び、悲しみ、憎しみ、怒 り、欲望、願い、・・・・。同じものは、ひとつもありません。その強さ、その 深さ、その色合いが、すべて異なるからです。また、いくつもの感情が、同時に 互いに混ざり合っている場合も、あるように、私は感じます。
このような感情を、<新・教育学>では、<気持>と言う良く使われている言 葉で、呼ぶことにしました。
<気持>の中で、一番重要なものは、<願い>です。「今、自分は、どうした いのか」を見きわめ、次に「今、自分は、こうする」と自主決定しながら、ひと つ、ひとつの行動が実行されるならば(これは、誰にとっても、とてもムズカシ イのですが)、充実感のある生活が出来るからです。自分が実行したことが、た とえ、失敗したとしても、その失敗は貴重な経験となり、次からの生活に役立つ でしょう。
(2)誤解を避けるため、どうしても注意して欲しい事があります。
図表の、左半分は、<通じ会える道>、右半分は、<通じ会えない道>で す。このふたつは、両極端にあります。説明の都合で、こう書くしか方法がな いのです。Aさんは、いつも、左半分。Bさんは、いつも、右半分。実際の対 話では、このような事は、あり得ないのです。だれでも、時と場合で、<左、 付近>であったり、<右、付近>であったり、しているのです。
しかし、Mさんは、多くの時に、<左、付近>で発言している、また、Nさ んは、多くの時に、<右、付近>で発言している、という事は、あり得るので す。ここに、Mさん、Nさんの<性格、人格、傾向>が、現れているのです。 私達は、自分の性格を改善し、<左、付近>の発言を、一つでも多くするよ う努力したいものです。
生徒の幸福と、自分自身の幸福のために! =以上=