どんぐりおじさんの<人間関係論>

教育学を中心に、人間関係論やコミュニケーション論などに関する私案を、いろいろ書いています

「人間の壁」(石川達三)と教育(第5回)。

「人間の壁」(石川達三)と教育(第5回)


                                     





「人間の壁」(石川達三)は、昭和30年代、小学校の教師、志野田ふみ子(冷たい夫と離婚後、尾崎ふみ子)が真摯な「教育論」を追求してゆく悪戦苦闘の姿が、石川達三の鋭い眼をとうして描かれています。


今回は、尾崎ふみ子とPTAの役員、長田夫人が、偶然、列車の中で出会い、教育について、お互いの心の葛藤を真剣に語り合っています。
まず、それを聞いて見ましょう。


以下、引用、抜粋です。
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長田さん「主人は、理屈も何も無しに、子供に言う事を聞かせようとするんです。親に養われているんだから親の言う事を聞けと言うんです。それから、今の教師たちは怪しからん、あんな教師に育てられているから、子供がみんな不良になるんだって申すんです。
 主人気持ちでは、教育と言うものは自分達が習ってきたころの、あんなふうな教育しかないんだと思っているらしいんです。あれとは別な教育があると言う事が納得出来ないんですよ。・・・・。日本人には日本の教育が一番いいんだって言うんです。
 そんな考え方を、子供に押し付けようとするんですけど、今の子供は受付やしませんわね。ですからわたしは主人がそんな事を言い出すと、子供達をほかの部屋に生かせてしまうんです。困りますわ」。(つづく)
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これをお読みになった教師やご家庭の皆さん!
この婦人の悩みを聞いて、今、どのように感じておられるでしょうか?
率直なコメントをお聞かせください。
お待ちしています。
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       どんぐりおじさん

      

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