教育新聞 (第61号)・・・中篇
人格養成のための<新・教育学>
=対話による、生徒中心の教育=
自己概念の検討
(19)「私は、生徒を、自分の思う通りに動かしたい」。
先生の、この欲望は、決して満たされることがないことは、明らかです。
なぜなら、もともと、出来ない相談だからです。
なぜでしょうか?
生徒は、人間であり、生き物であり、ひとりひとり、意志があるからです。
ロボットでは、ないからです。
ところが、大部分の大人(文字通り、親、先生、その他、大部分の大人)は、この
欲望を満たそうと、努力しているように、私には見えるのですが、私の見間違いでしょ
うか?
特に、指導的立場にある親や、先生方は、立場上、子供を立派な人間に育て
たい気持が強いために、子供を自分の価値観に従わせたくなることは、私にも理解で
きるのです。
しかし、これは、危険な、大きな落とし穴ではないでしょうか?
子供が、自分の能力を、生き生きと伸ばして行こうとする努力を、妨害してはいないで
しょうか?
現在、国策として強化されつつある、美徳を掲げる<道徳教育>が、大人のこ
の支配欲を強める危険を、私は強く感じています。
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どんぐりおじさん
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