どんぐりおじさんの<人間関係論>

教育学を中心に、人間関係論やコミュニケーション論などに関する私案を、いろいろ書いています

教育新聞(第38号)

            誤った道徳は、
       どこから,入って来たのでしょうか!


  人格養成のための新・教育学
     =対話による、生徒中心の教育=

                         

 
      人間の性格(その4)
   
(5-3)道徳とは、何でしょうか?
         (ここまでが、前号)。


              (5-4)道徳の発生


       道徳は、
         いつ、
         どこから、
         どのようにして、
       私達の心に、
        入ってきたのでしょうか?


                       生まれた時から、
                     
 人間の心に、
         存在していたのでしょうか?


    この辺の事を、いろいろ考えて見たいと思います。       


           (1)まず、乳幼児の行動を観察してみましょう。


                     彼らは、お腹がすけば、
        オギャー、オギャーと泣き叫び、
         オチチを欲しがります。


                     ハイハイをする時期が来れば、
           自由にハイハイをします。                                                                  彼らは、
        何事も、
         好きなように行動し、
         本能のままに行動し


                         自分の力で
         成長して行きます。


        「ハイハイしては、いけないから、
          ハイハイするのは、やめておこう」などと、


         自分がやりたいことに、
          ブレーキをかける道徳心は、
           存在しないように見えます。


       母親も
        「ハイハイしては、いけません」などとは言いません。
        
       喜んで子供の成長を見守っています。


    (2)1、2歳位になると、どうなるでしょうか? 


       母親は、
        「テーブルに上っては、いけません。お行儀が悪い!」と叱ります。


        他の子と、オモチャを取りっこすると
         「取りっこしては、いけません」
           などと注意します。


         この発言は
           「ケンカは、悪いこと」
           「仲良く遊ぶのが、善いこと」を
                暗に意味しています。


       このようにして、
        「・・・しては、いけません」、
        「・・・するのは、悪いことよ」と


       主に母親から、
        一日に、何回も
          ブレーキ(注意)を駆けられます。


          道徳心礼儀作法、そのほか)が
           強い母親ほど、
            多くのブレーキを駆けるのです。


    (3)幼稚園や小学校に上がると、どうなるでしょう?


       家庭生活でのしつけ加えて 


       今度は、教育的立場にある
         「先生
         「保母さん
         「保父さん」などからも


       道徳教育(善・悪を教えること)が行われます。


        「嘘をつくのは、悪いこと」、
        「挨拶を、きちんとやらなくては、いけません」、
        「学校の規則を、守らないのは、良くありません」、
        「ケンカをしては、いけません」、
        [ケンカをしたら、謝りなさい」などなど。
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 批判精神のない乳幼児や生徒は、
   怖ろしいことに
     母親や「先生」が言う事は
     正しいものとして、
   大人の道徳律である善・悪を、
     鵜呑みにします。


   彼らは、
     外から指導された道徳
     強制された道徳
     教え込まれた道徳
   
     知らないうちに、
     いつの間にか、


    自分の心に
      取り込んでしまいます。


   この時、保護者や
      「先生」は、
   道徳
    子供達の心に、
    植えつけることに
    成功したのです。


   怖ろしい道徳教育が、成功したのです。


 一度、子供達の心に
   取り込まれた道徳は、
    その子供達が、
     大人になっても
 そのまま働き続けるのです。


 さらに、将来、
  自分に子供が生まれれば、
   自分が、かつて受けたのと
    まったく同じようなやり方で、


 自分に植え付けられた道徳を、
  自分の子供の心に
   植え付けていくでしょう。


 このようにして、
  道徳は、
    次の世代、
     その次の世代へと、
      引き継がれて来たし


    これからも、
     引き継がれて行く可能性が
      大きいでしょう。


なぜなら
 ひとたび、
  幼少期に、
   大人から
    自分の心に植え付けられ、
     根付いてしまった道徳が、


 その後、
  その人自身によって、
   あるいは、他人に指摘されて、
     気ずき
      修正されることは、
   まず起こりそうもありません。


 その証拠に、
  たとえば「嘘を付くことは、悪いことだ」と言う
   世界中に
   大昔から
   あったと思われる徳目が、
  今でも、そのまま、存在しているのですから。


 以上のことから
  私達おとな全員が、
   学ばねば成らない、一番重要なことは、
 
 子供達に対して、
   
道徳教育
  
 躾け教育
    やらないよう
     極力

     (100パーセントは、とても望めませんが)
   注意することでは、ないでしょうか!
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      takano2424@sky.plala.or.jp
      http://donguriojisan.muragon.com/


       (ドングリおじさん)         


       




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