教育新聞(第27号)
保護者の皆さんへ
「教育新聞」は、「先生と生徒」を対象に書いてあります。
しかし、「保護者とその子供」の場合にも、当てはまります。
ご愛読、宜しくお願い致します。
人格養成のための<新・教育学>
=対話による、生徒中心の教育=
先生に求められる能力と、その考察(2)
(Ⅳ)先生自身が<自分自身の、多くの気持>を、経験していること。
前号で述べたように、<対話の場>で、<生徒の人格養成>(これが、教育の目 的です)を促進するには、先生の次の二つの行為が、最も重要です。
(ステップ1)先生が、<生徒の気持>(一瞬、一瞬、変化します)を、先生 なりに、感じ取り、
(ステップ2)それが、間違っていないかどうかを、生徒に確認する。
(ステップ1)が出来なければ、(ステップ2)に進めないのは、明らかです。
また、(ステップ1)が、出来るためには、先生が、<自分自身の、多くの気持> を、前もって、経験していることが、望ましいでしょう。
たとえば、生徒が、今、「喜んでいる」時、先生が<生徒の「今の喜び」>を感じ 取ることが出来るためには、出来れば、これまでに、先生自身が、「うれしい」とい う気持を、経験したことがあることが、望ましいでしょう。勿論<今、生徒が感じて いる「その喜び」>と、<先生が、かつて経験した自分の「喜び」>が、全く同じで ある必要はないし、全く同じであることは不可能です。人間が、感じる気持は、厳密 には、すべて、異なるからです。
先生が<生徒の、いろいろな気持>を、先生なりに、感じ取るには、まず、先生 が、<先生自身の、いろいろな気持(喜び。悲しみ。心配。悩み。苦しみ。つらさ。 楽しみ。憎しみ。怒り。好き。きらい。同情。痛い。いやだ。アッ! ドキッツ! 冷好かれたい。好きになりたい。言いたい。言いたくない。聴きたい。聴きたくな い。やりたい。やりたくない。などなど)>を、過去に、感じた経験があることが、 望ましいでしょう。
それには、どうしたら、いいでしょうか? 次に、この点を研究しましょう!
(Ⅴ)感受性を高める訓練(センシティビティ・トレーニング)
<今>、<自分が>、<感じている気持>をキャッチすることは、誰にとっても、 非常に困難です(この事は、前号に述べてあります)。しかし日常生活の中で、感 受性を、少しずつ高めていく努力を、続けることによって、<自分自身の、より多 くの気持>を、キャッチすること、感受すること、が出来るようになるのです。
そうすると、不思議なことに、少しづつ、自分が、前より、生き生きとしてくる のを、感じることが、出来るでしょう。
曇っていた心が、晴れたように感じられてきます。
その時の喜びに勝るものは、他にはないでしょう。
こうなってくると、生徒達の気持や、他人の気持も、花も、味も、何でも、前よ り、強く、生き生きと、実感できるようになるでしょう!
では、あなたの感受性を高め、自分の多くの気持を感受するためには、どんな努 力(訓練)を、どのように、実行すれば良いのでしょうか。
その方法は、あなたが、何かを、やっている時に、自分に、次のように、問いか けるのです。
訓練は、これだけです。
「今」、「私は」、「何を」、「感じているかな?」
たった、これだけです。しかし、これが、非常にむつかしいのです。やってみれ ば、すぐ、わかります。
(1)あなたは、今、なにを、やっていますか?
採点ですか?
タバコを、吸っていますか?
晩酌のビールを、飲んでいますか?
お茶を飲んでいますか?
(2)この時、あなたは、何を、感じていますか?
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さー、今すぐ、訓練を、やってみませんか?
この訓練を、毎日の習慣にしてしまうことが理想です。
日常生活の中で、これを実行し、習慣にしてしまうのです。
いつでも、どこでも、出来るのです。
子供達は、いつでも、どこでも、(1)と(2)を、感知しているのです。
だから、あんなに、生き生きしているのです!!
スバラシイ!!!
*例
今、オレは、ビールを飲んでいる。晩酌だ。いつも30分位、やっているかな?
「オレは、これが、何よりの楽しみなんだよなー」
「あー、よく冷えていて、冷たくて、うまいなー!」
「この甘み! このにがみ! たまらないねー!」
「ヤッパリ、キリンは、うまい。
オレは、キリンが、一番、好きだ」
「でも、うまいのは、最初の一口だけだなー。
二口目は、あまりうまくないな」
「だいぶ、飲んで、腹がはって、苦しくなってきた。もう満足だ」
「もう、飲みたくない。今晩は、これで、おしまい!」
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