子供から、学ぼう!(第2回)
子供から、学ぼう!(第2回)
(2)人間が、先天的に持っている<人格特性>、<性質>、<能力>とは、どのようなものでしょうか?
カール・ロジャースが定義している<実現化傾向>とは、次のようなものです。
実現化傾向の定義。
「人間は、生まれながらにして、自己を健全な方向に発展さ せようとする傾向(性質)を潜在的に有する」。
<自己を健全な方向に発展させる傾向>とは{<人格特性>、<性質>、<能力>} と同じものであろう、と私は考えます。
そして、{<人格特性>、<性質>、<能力>}と一般に呼ばれているものは、次
のようなものだと考えます。
理性。 感受性(感受力)。 自主性。 自立性。 自律性。 自発性。 積極性。 観察力。 自己主張力。 協調性。 思考力。 好奇心。
知識欲。 実行力。 判断力。 決断力。 批判力。 評価能力。
忍耐力。 持続力。 注意力。 食欲。 性欲。 睡眠欲。
以後、上記に示したものを一括して<潜在的能力>と呼ぶ事にします。
これらの潜在能力は、いつ発揮されるでしょうか?
それは、おたなが、子供をよく観察していれば知ることが出来るのです。
例えば、<理性>が発達し始める時期は、9才頃でしょう。
<性欲>は、思春期からでしょう。
すべての人間は、上記のような潜在能力を生まれた時から持っていて、これらの能力 が人間を健全な方向に発展・成長させて行くのです。
このことは、子供を注意深く観察していれば、誰にでも学ぶことが出来るのです。
(3)子供から、学べるものは、何でしょうか?
親や教師が、子供から学べるものは、数え切れないほどあります。
その中から、私が特に重要だと思っている2例をあげて見ましょう。
(3-1)「子供は、生まれた時、既に、すばらしい能力を 持っている事」。
この事を、一番、よく教えてくれるのは、赤ちゃんです。
母親が、何も教えていないのに、乳房からオチチを飲む。
ある時期が来れば、ハイハイをし、やがて歩き、・・・・・。
感動的行動です!!
(3-2)「自由が、子供を生き生きと活動させ、心身を発達 させる事」。
子供は、自由をエネルギーにして、伸び伸びと成長して行きます。
子供に自由を与えることガ出来るのは、親や教師です。
子供に「あなたの好きにしなさい」と言える親や教師は、子供に
自由を与えているのです。
規制、強制、命令には、自由が含まれていません。
このような環境では、子供は萎縮し、欲求不満になり、心身は発達しません。 最悪の場合、心身の病気になります。
(4)子供から、学ぶためには?
親や教師が、子供から、何かを学び取る為に必要な態度、能力とは、何でしょう か?
それは、固定観念、偏見なしに、子供を注意深く観察することです。
そのためには、すぐれた感受性、集中力、注意力、洞察力、思考力、忍耐力などが 求められます。
親や教師は、これらの能力を高めて行く努力を、生涯、コツコツと継続することが
何より大切です。 (おわり)
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どんぐりおじさん