教育新聞(第23号)
生徒の成長に役立つ教育は、教師と生徒の、<心(気持)の交流>によって実現するでしょう!
人格養成のための<新・教育学>
=対話による、生徒中心の教育=
<生徒の人格養成>の実践
=その具体的方法=
生徒から学ぶ
(Ⅱ)生徒が持っている、すぐれた人格特性とは?
(1)主体性。自主性。
(2)感性。感受性。感受力。
(第22号は、ここまで)。
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(3)好奇心。
子供の好奇心が、どんなに強くすばらしいか!
自分が、見たことがないこと、聴いたことがないこと、やったがないこと、など を、何でも知ろう、何でもやろうとします。この能力こそが、子供の成長の原動力 になっていると思われます。
しかし、残念なことに、この能力は、乳児、幼児、児童と、時間が経過するにつ れて、だんだん弱まり、社会人になる頃には、ほとんど失なわれていると、ある心 理学者は言っています。小学校低学年で、失われてしまう、と言っている著名人も います。なぜ、こんなことになってしまうのでしょうか? これは、重要な研究課 題だと思いますが、今は、取り上げないことにしたいと思います。
(4)協調性。友好性。包容力。受容性。許容性。
子供達(幼児でさえも)は、おとなから自由が与えられ、精神的に欲求不満がな いならば、すべての人間(友達、先生、親、その他)と交わり、親しくなろう、仲 良くなろう、一緒に協力しよう、とします。また、自分や他人の失敗を、咎めるこ となく、許し、受け入れ、包容する能力も、充分あります。
中には、意地悪をしたり、すぐ怒ったり、ケンカをしたりする子供もいます。そ のような子供は、欲求不満を抱えていると思われますから、保護者や先生たちは、 その欲求不満の原因をよくよく調べて、取り除く努力をしなければならないでしょ う。ところが、私達は、多くの場合、生徒の問題行動を生徒のせいにし、生徒自身 を注意したり、しかったりして、説得したりして、問題を解決しようとします。そ のため生徒の欲求不満は、ますます強くなり、問題は深刻になっていくでしょう。
(5)集中力。
広辞苑で「集中」を引いて見ると「ひとところに、集めること」とあります。私 達は、人格特性としての「集中力」を考えているので「集中力とは、精神を、ひと
ところに、集める能力」と考えてよいでしょう。
これは、私達にとって非常にむつかしいことです。例えば、ひとの話を聴いている 時でも、いつの間にか、<他の事>を考えています。これが、<雑念>です。<雑 念>が湧いている<その瞬間>は、ひとの話を<聴いて、いない>のです。しかし この事に、私達は、<気づいて、いない>ことが多いのです。Aさんが、5分間、 話すのを、Bさんが、聴いたとして、Bさんは、一体、何分間、<聴くこと>が、 出来ているのでしょうか?
子供達は、私達より、すぐれた集中力を持っています。集中して、話したり、聴 いたり、書いたり、考えたりすることが、出来ます。
(6)記憶力。
子供の記憶力が、おとなより、はるかにすぐれていることは、誰もが認める
ところでは、ないでしょうか? 生徒は、先生が言ったことを、実に良く覚え
ています。約束したことも忘れません。先生は、うっかりしたことは言えませ
ん。私は、子供と約束したことを忘れないように、いつも気を使っています。
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