どんぐりおじさんの<人間関係論>

教育学を中心に、人間関係論やコミュニケーション論などに関する私案を、いろいろ書いています

「先生! もっと、ほめてよ!」(第3回)

お願い・・・この記事は「学校教育」(主に小学校低学年)を想定して書かれています。
しかし、教育的、指導的立場におられ「先生」と呼ばれている、保育園、幼稚園などの先生方、さらに、保護者の方(特にお母さん)にも、お読み頂ければ幸いです。
何かしら参考にして頂けることが、あるかも知れないと考えるからです。
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「先生! もっと、ほめてよ!」(第3回)



       


(4)先生は、なぜ生徒を<ほめる>のか、<ほめようとする>のか?


先生方が、生徒を<ほめる>時の>情(心理)には、次の二つの場合がある、と私は感じています。


この二つは、生徒の人間形成、人格養成に与える、質、価値、意味が全く異なります。
先生が、このことをしっかり認識する事は、教育上、非常に重要でしょう。



(4-1)先生に<ねらい>がある場合。
ねらい>とは、先生の意図・目的のことです。


先生が、自分が考える方向へ、生徒を持って行くための強制的手段として、先生は、生徒を<ほめる>のです。


例えば「今度の算数のテスト、80点とったね! たいしたもんだ!」
「君は、いつもキチンと挨拶が出来るね。いいことだね」などと。


これは、先生が、生徒を<ほめる>と言う手段によって、先生が意図する所へ、生徒を強制的に持って行こう、操作しようとする試みです。



ここには、生徒の自由は、ありません。



ですから、次のような点で問題がある、と私は考えます。


(い)生徒の自主性、自発性などの生徒の大事な資質が失われてしまう。



(ろ)生徒が自由に伸びようとする実現化傾向が失われてしまう。


(は)教育の目的である、生徒の人間的成長が妨害されてしまう。



ですから、<(3)<ほめる>とは、何でしょう?(第2回)>で述べた方法は、先生に<ねらい>があるので、以上の理由で
私は避けて欲しいと切望しています。




(4-2)先生が、その時の、生徒の言動を、心から喜びし、その気持ち・感情を発言する場合。


例えば「君、今度の算数のテスト、80点とったね! 先生、うれしいよ! がんばったんだね!」などと。



この場合には、(4-1)と正反対の素晴らしい効果が、得られるでしょう。


先生と生徒の間に<心の交流>が起こるからです。


心の交流>こそが、生徒の人間形成を促進する最大のエネルギーです。


<心>とは、その瞬間の<気持ち(感情)>と<願い>です。


(心の交流については、既に、これまでに詳しく述べてきましたので、ここでは繰り返さない事にしたいと思います)。  (つづく)

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 「先生! もっと、ほめてよ!」(第2回)

          


(3)<ほめる>とは、何でしょう?
ほめる>とは、先生が、生徒の行為を高く評価し、賞賛することです。


その方法は
(1)先生の言葉による場合。
(1-1)直接、生徒に発言することによって。
(1-2)連絡帳、通知表などに書くことによって。
(1-3)(まだ、他にありますか? あったら教えて!)


(2)生徒の良い作品だけを選別して、展示する場合。


(3)生徒の良い作品だけを選別して、生徒たちに見せる場合(教室や朝会で)。


(4)生徒の良い作品だけを選別して、その生徒に賞状を与える場合(教室や朝会で)。


(5)生徒の答案、作品などに、点数を付けたり、◎×を付けたりする場合。


(6)(まだ、他にありますか?)    (つづく)


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 「先生! もっと、ほめてよ!」(第1回)


         



(1)私がこのテーマを取り上げた理由。
先生方の記事をいろいろ読んでいると、多くの先生が、生徒を<ほめる>と言う行為について意見を発表しています。
その理由は、<ほめる>と言う行為が、教育上の重要な問題であることを示していると思われます。


私自身も、教育、パーソナリテイ、人間関係などを研究していて、先生の<ほめる>と言う行為が、生徒の人間形成、人格養成に与える影響は、甚大なものがあると感じています。


そこで、私は、これから先生方とご一緒に<ほめる>と言う問題を研究したいと考えているのです。



(2)何を研究するのか?
では、何を研究しましょうか?
私が、皆さんと研究したい問題は、次のようなことです。
すべて、心理的、教育的問題です。


(2-1)<ほめる>とは、何でしょう?
(2-2)先生は、なぜ生徒を<ほめる>のか、<ほめようとする>のか?
(2-3)生徒は、なぜ<ほめて貰いたがる>のか?
(2-4)生徒は、<ほめられると、どう感じる>のか?
(2-5)<ほめられなかった生徒は、どう感じる>のか?
(2-6)(まだ、他に、研究したい問題がありますか?) 



今回は、問題提起のみとします。
皆様からのコメントが寄せられてから、それも参考にしながら研究を進めたいからです。


**先生に限らず、多くの皆さんが、お気軽に、一言でも結構ですのでコメントをお寄せ下さるようお願い致します。
お待ちしております。
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どんぐりおじさん
          

どんぐりが、どんどん、落ち始めました!!

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