「先生! 愛してよ!」(第10回)・・最後。
お願い・・・この記事のテーマは「学校教育」です。しかし、教育的、指導的立場におられ「先生」と呼ばれている、保育園、幼稚園などの先生方にも、お読み頂ければ幸いです。何かしら参考にして頂けることが、あるかも知れないと考えるからです。
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「先生! 愛してよ!」(第10回)
(6-5)対話によって、生徒との<心の交流>を達成しよう。
<対話>とは、二人の人、ここでは、先生と生徒が、1対1で、向かい合って、誠実に、正直に、お互いが、<心>を、聴いたり、発言したりします。
なかなか難しい大仕事です!
<心>とは、瞬間、瞬間、自分の中に湧いては消えて行く<気持ち(情)>と<願い>です。
<対話の場>で、<心の交流>が、一回でも達成出来た時、あるいは、<心の交流>を目指して、二人が努力する関係の中に、愛が存在していると言えるのではないでしょうか。
この時、先生は生徒を愛し、生徒は先生を愛していると言えるのだと思います。
愛とは、相手に対する、その人の<感情、情熱、願い>のことだと思います。
(6-6)教室に、<自由な雰囲気>を作ろう。
<自由な雰囲気>とは、先生と生徒、全員が、<何でも言える自由>がある状態です。
全員が、泣いたり、笑ったり、怒ったり、・・・・。
<自由な雰囲気>を作ることは、なかなか困難です。
先生の望ましい人間的性質が、求められるからです。
*生徒を静かに見守る事の出来る先生は、<自由な雰囲気>を作ることが出来るでしょう。
*生徒の、瞬間、瞬間の<気持ち(感情)>と<願い>を感じようと努力する先生は、<自由な雰囲気>を作ることが出来るでしょう。
<自由な雰囲気>の中には、愛があふれているでしょう!
<心の交流>が、起こるからです。
<心の交流>こそが、先生と生徒の<愛の交流>なのです。(おわり)
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「 先生! 愛してよ!」(第9回)
(6)学校教育と愛。
元気な生き生きとした人間を育てるには、学校の中で、先生が、生徒を愛する事が出来なければならないでしょう。
先生が、どの様なことに気をつければ、生徒を愛したと言えるのか、恐縮ではありますが、先生方に<心がけて欲しい事>(私案)を述べてみたいと思います。
(6-1)しつけ教育を避けること。
しつけ教育とは、先生が、大人の礼儀作法、常識を、子供に教えたり、守らせようとすることです。「おはようと言いなさい」、「お休みなさいと言いなさい」、・・・・。
しつけ教育は、先生の価値観を生徒に強制することです。
教育の目的は、生徒の人間形成、人格養成です。
生徒の人間形成は、生徒自身に内在するエネルギーが、十分に発揮された時に実現できるのです。
したがって、しつけ教育が、この目的に反する事は言うまでもないでしょう。
(6-2)道徳教育をしない事。
道徳教育とは、先生が、善いこと、悪いことを、子供に教えたり、守らせようとすることです。
「ケンカをしては、いけません」、「悪い事をしたら、あやまりなさい」・・・・。
道徳は、生徒に対する絶対命令です。
(6-1)と同じ理由で、道徳教育は、避けねばなりません。
(6-3)生徒がやりたい事を、やらせること。
これは、先生が、生徒の考え、判断、願いを大事にすること、尊重することを意味しています。
生徒は、自分がやりたい事をやる時、一番、自分の力を発揮するのです。
たとえ失敗しても、よい経験となるのです。満足するのです。
生徒の自主性、自発性、自立性、自律性など、大事な資質を育てる事が出来るでしょう。
(6-4)生徒に対して<手出し>、<口出し>を、出来るだけ避け、生徒の言動を見守る事。
生徒は先生の言うことを、敏感に感じ、よく覚えています。
そして、先生に言われた通りにしようとします。
これは、(6-3)の反対となり、先生の望ましい態度とは言えないでしょう。
「傘は、こんな風にたたむのよ。私がやってあげる」・・・。(つづく)
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