どんぐりおじさんの<人間関係論>

教育学を中心に、人間関係論やコミュニケーション論などに関する私案を、いろいろ書いています

教育新聞(17号)

       人格養成のための<新・教育学>
       =対話による、生徒中心の教育=


【1】実践の具体的方法
(1)まえおき
    いよいよ、私達は、実践のための<具体的な方法>の研究を始めます。
この研究は、おとなが<子供の人格養成>を促進するための、具体的で実践可能な
方法を発見するための研究です。このような方法が発見され、その方法が、おとなに
よって、たとえ不十分であっても、実践されなければ、あるいは、実践しようと努力
されなければ、教育現場での、子供に対するおとなの態度は、不明確な、漠然とした
ものになってしまい、多くの困難にぶつかってしまうでしょう。そうなれば<子供
の人格養成>は、残念ながら、不十分なものになってしまうでしょう。
 反対に、もしも、これからの研究によって、有効な実践方法が発見でき、おとなのリードによって、たとえ不十分であっても、おとなと子供が協力して実践されるならば、<両者は、人間的に成長し、それにともなう、大きな喜びが、両者の間に、かならづ生ずる>のです。


(2)教育の場
*教育の目的は、ただ一つ、<子供の人格養成>です。<子供の人間形成>です。
*<子供の人格養成>は、すべての子供が、持って生まれた潜在的能力を発揮しながら、子供自身が、時間をかけて、ゆっくりと<教育の場>で実現して行きます。
*ただし<教育の場>には、かならず、おとなが存在して、おとなから与えられた
<自由な雰囲気>が必要です。
*<教育の場>と、そこにいる、おとなとこどもは、つぎの通りです。
   家庭(自由がある)     幼稚園(自由がある)   学校(自由がある)
  (子供:おもに、お母さん) (子供:おもに、保母さん) (生徒:先生)


  <子供の人格養成>は、上に示した<教育の場>で行われますが、話を簡潔にするた め、これからは、学校の場合のみを考えることにしましょう。


(3)学校における実践方法は、<対話>である。
  学校の中での<生徒の人格養成>は、先生と生徒の<対話>によって実行されることは明らかです。この方法以外には、何も見当たりません。ですから<生徒の人格養成>と言う教育目的を、先生が有効に促進する実践の方法は、<対話>とは、どのようなものであるか、を研究することによって発見することが出来るでしょう。


(4)<対話の場>
  ここで、<対話の場>と言う概念を設定します。
<対話の場>では、一人の先生と、一人の生徒が、向かい合って<対話>をしていま  す。 先生は、この<対話の場>に、<自由な雰囲気>を作り出し、<生徒の人格養成>を促進しようと努力します。<自由な雰囲気>については、以前、すでに研究がすみました。
  一人の先生が、二人以上の生徒に向って話をしている場合は、どうなるのでしょうか?その場合でも、実際は、先生は、生徒一人、一人を、見ながら話をしているのですから、この場合は、<対話の場>が、同時に、二つ以上あるだけです。結局、研究の対象は、ひとつの<対話の場>だけで十分だ、と言うことになります。


(5)<対話>の研究=<人間関係>の研究=<コミュニケーション>の研究
   先生と生徒が、<対話の場>で<対話>を始めました。さて、ここでは、具体的に、何が、行われているのでしょうか? 何が、起こっているのでしょうか?
次回は、皆さんと一緒に、その辺を研究したいと思います。
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                takano2424@sky.plala.or.jp

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