人間関係とコミュニケーション(第8回)
(7)<母と子>の人間関係(その2)
(7-3)<甘え>の分析。
<甘え>について、これから分析してみましょう。
ここで気をつけて欲しいことがあります。
それは、<甘え>が、良いとか、悪いとかを、これから問題 にしようとしているのでは、ない、と言うことです。
ただ、この<甘え>と言う心理状態とは、どのようなもの かを、出来るだけ、正確に、知ろうとしているだけなので す。
では、<甘え>の分析、研究を始めましょう。
<甘え>は、<母親と子供>の関係、すなわち<母親と子> の間(あいだ)に存在しています。
ですから、どちらか、一方だけが、他方に<甘えている>と 言うことは、有り得ません。
二人ともが、お互いに、甘えあっているのです。
まず、この事を、念頭に入れて下さい。
前にも述べたように、<甘え>を、次のような心理状態と 私は定義しました。
「母親と子供が、自分の気持ち、状況などを、相手が、理解 してくれることを、当然の事として、相手に、期待するこ と」。
この心理状態には、どこか、無理があると思われませんか?
さて、これから、話を具体的にしましょう。
今、私が、あなたに、<今の、私の気持ちや状況>を、あな たに伝えたとします。
しかし、あなたが、それを正確に理解するか、しないかは、 わかりません。
<理解することもあり、理解しないこともある>と言うの が、動かすことの出来ない、現実です。
人間は、万能ではないので、かならず、こうなります。
これは、どうしようもない,仕方のない現実ではないでしょ うか!
あなたは、ここまでは、納得して頂けたでしょうか?
あなたが、納得出来ても、他のある人は、納得出来ないこと
もあるのです。
全員が、納得するなどという事は、絶対にありえません!
これが、現実なのです。
所が、<甘え>は、相手に対して、この現実を、認めないの です。許さないのです。
二人ともが、そうなのです。
<甘え>は、相手に、<いつでも、どこでも、自分の気持ち や状況を、理解せよ>と叫んでいるのです!
<甘え>は、相手に、無理な要求を、突きつけているのです
私が、<あなたが、私を、理解してくれる事>を<当然の 事>として、<あなたに、期待する>とは、どう言うことか を、に調べてみると、結局、こう言うことになるのです。
これで、<甘え>と言う心理状態の分析が出来た、と私は思 うのですが、いかがでしょうか?
あなたとしては、どこか、腑に落ちない気持ちがあるでしょ うか?
もしそうであれば、なぜ腑に落ちないのか、ご自分の心を 探って下さい。
この作業が、あなたを、納得に導いてゆくのです。
私の言っていることに、ミスがあることもあると思います。
その時は、私にコメントをお願いしたいのですが。
さて、次回は、次の研究に入りましょう。
<甘え>は、二人の間(あいだ)に、どのような問題を引き 起こすでしょうか?」
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どんぐりおじさん
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